この醜くも美しいエイのしがない戯言🦋

〜ぞばが儘にぞばを感じよ〜

実写版ピノキオ 感想(一応ネタバレ注意?)

 

というわけでついに! 待ちに待った実写版ピノキオが配信スタートされました、やったね



何を隠そう私は生粋のディズニーファン、フィルムレッドほどじゃないけど語っていきましょう

 

 

・単純にストーリーの出来が良かった

 

まず語るべきはストーリー、これが非常に良かった

 

アニメーション版のピノキオもまあ、面白いには面白いのですが個人的には物凄く面白いとは思えませんでした(めっちゃ好きだけどね)

 

ですが今回の実写版は素晴らしい、本当に出来が良かった

 

まずピノキオは、自分で動けるようになった木の操り人形が人間の子を目指す、という話ですがそこを最終的にぶっ壊してしまったのが良いですね

 

アニメーション版のピノキオは自分の目的が実はハッキリとして無かったんです

 

それ故にブルーフェアリーちゃんから与えられた目的を、これまた良心として動くよう命令を与えられたジミニーと共に、彼女から与えられた目的だけを目指して動いていたわけです

 

つまりピノキオ自身に自我があるとはちょっと言いづらく、周りの大人や悪ガキに翻弄され続けた結果、ピノキオ自身が考える目的は語られることなく最初に提示されたゼペット爺さん個人の願いを叶えるだけで物語は終わりました

 

即ち「大人(ブルーフェアリーなど)に言われた通り動いた結果、大人(ブルーフェアリー、ゼペット爺さん)の理想の子供になった」とも言えるわけです(極論ですけどね)

 

それを見事に打ち砕いたのは実写版ピノキオ、オリジナルのアニメーション版よりもピノキオに人間味を感じました

 

その理由として何もかも言われた通りに行動するのではなく、意見を参考にしつつもピノキオ自身の答えを明確に出しているのが大きいでしょう

 

更に、アニメーション版の場合最後ピノキオは人間になるのですが、実写版では木の人形のまま、ここが凄い!

 

ピノキオはゼペット爺さんに言われた通り普通の人間の子を目指すが故に、昨今(言うて昔から)のディズニーお得意の「本当の自分」的なアレを見失っていたわけです(そして最後に見つける)

 

今回の実写版では人間だろうが木の人形だろうが関係ない、大事なのは心的な事を最後にジミニー大先生が言っておりました

 

人間の子だろうが木の人形だろうがピノキオはピノキオ

 

それこそが実写版ピノキオのテーマと言えるでしょう、うーん素晴らしいですねえ昨今の人種問題なりLGBTQなり上手く扱えています

 

あとブルーフェアリーちゃんの出番を最大限減らしたのは本当によかった、彼女9割デウスエクスマキナでしたから

 

それと恐らくですが、最初は死んだ息子(?)の代替えとしてピノキオに接していた(故に人間の子になって欲しいと願っていた)ゼペット爺さんが、最後にはピノキオ自身を見てたのも良いですね、細かい描写が素敵

 

ハッキリ言ってここ数年のディズニー作品の中でもトップクラス、頂点と言えるでしょう

 

実写版の中では言わずもがなダントツNo. 1、本当に素晴らしい作品です

 

 

・小ネタが沢山あったよ

 

兎にも角にも小ネタが沢山ありました、ひゃー

 

ディズニー大好きマンとしては作品内に例のネズミが出るだけで「アイツここにもおるやんけ!」と興奮できるのですが、今回も沢山出来ました

 

例を一つ挙げるのならばゼペット爺さんの作った大量の時計が鳴るシーン、あそこはもう長年ディズニーファンとして生きている私にとっては最も楽しいシーン

 

ヒルが蹴られてるわ小人と白雪姫が急に出てくるわ、ディズニー作品を見ていれば見ているほど楽しいシーンです

 

 

・原作リスペクトが凄かったよ

 

ピノキオは他の実写作品と比べても原作へのリスペクトが素晴らしかったです

 

例えば正直ジョンの「ハイ・ディドゥル・ディー・ディー」、まさかのアニメーション版と同じ歌詞!!!!!!!!(ちゃんと確認していないので恐らくですが)

 

いやこれはもう大興奮でしたね!!!!! 実写版は基本歌詞が変わってしまい、オリジナル版に聞き慣れているとどうしても違和感を感じてしまうのですが、まさかの同じ歌詞!!!!!(「もう糸はいらない」も確か同じ歌詞だった)

 

いや素晴らしい!!!! もうこれだけで素晴らしい!!!!!! もう一回言いましょう素晴らしい!!!!

 

ちょっと短くなってたけどね

 

それから「そこ再現する!?」的なシーンが沢山再現されていて良かったですね

 

ジミニーの時計に付けられている女の子に話しかけるシーンとか、ロバになったランプウィック(名前合ってるか?)が鏡を蹴り飛ばすシーンとかストロンボリの「いいのいいのいいの!」とか

 

兎にも角にも実写版にしては珍しく、アニメーション版の再現が素晴らしかったです

 

 

・新曲はどれも良かった

 

実写版は割とアニメーション版では歌わなかったキャラに新規曲が追加されるのですが、今回もありました

 

ストロンボリの所にいた女性(名前忘れた)の曲も良かったですし、何より驚いたのはまさかのコーチマンに新曲!

 

令和の時代にコーチマン! コーチマンの新曲です! なんか歌う雰囲気出てきて「まさか?」と思いましたが、歌い始めた時はビビりましたね

 

それも中々の良曲、アニメーション版ではなんかキツネとネコと話してるヤバい奴、みたいな印象しかありませんでしたが、新曲はコーチマンの魅力向上に大いに役立ったと言えるでしょう

 

何より我らが吉原光夫大先生の歌声が素敵です、流石ガストン

 

にしてもあのストロンボリさんですら今回は制裁を食らったにも関わらず、実写版になってもなおヴィランズとしては異例の制裁を食らわないコーチマンは流石ですね

 

ちょっと好きになりました、かっこよかったです

 

 

・少しだけ不満も……

 

と、ここまで大絶賛してきましたが無論不満もあります

 

例えば我らがジミニー大先生の神曲、「星に願いを」がブルーフェアリーちゃんに取られた事

 

これはいけませんねジミニー大先生が歌うからこそ良いのです星に願いをは

 

あと「リトル・ウッドゥン・ヘッド」(これは代替えがあったけど)「困った時には口笛を」がカットされたのは非常に不満です

 

物語の進行上必要ないかもしれませんが、個人的には大好きな曲なので正直ガッカリ

 

まあ、それくらいですね

 

 

 

というわけで以上、この後追記したり一部修正したりするかもしれませんが

 

総評としては「アニメーション版を遥かに超えた、実写版としては珍しい超超超名作」という感じです

 

これは一度は観ておいた方が良いです、本当に素晴らしい……

 

今年の映画は(個人的に)大豊作で嬉しいです